活性酸素が生活習慣病を引き起こす!?

悪玉活性酸素は、人間の身体にさまざまな不調を引き起こします。
引きずる疲労、シミやシワの肌トラブル、肥満、免疫力の低下…。これだけでも恐ろしい弊害ですが、生活習慣病にはじまる大きな病気の原因としても注意されています。

動脈硬化

心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす動脈硬化。
高コレステロールが原因と言われていますが、血管内ではどのようなことが起こっているのでしょうか。
まず、コレステロールの摂取量が多すぎると細胞内に抱えきれなくなり、血管の細胞のすきまから内膜に入り込みます。
内膜に入ったコレステロールは悪玉活性酸素によって変性し、マクロファージに取り込まれていきます。マクロファージは血管内をキレイにする役目があるので、変性したコレステロールをどんどん取り込んで膨れ上がっていきます。
肥大化したマクロファージはやがて死滅して、飛沫細胞に。増えすぎた飛沫細胞が血管内膜を持ちあげることで、血管内が狭くなってしまいます。

血液の成分

さらに、変性したコレステロールや飛沫細胞が血管壁に溜まり、血管そのものの弾力がなくなって固くなっていきます。
これが動脈硬化で、心臓で動脈硬化が起こって血流がつまってしまったら心筋梗塞で、脳の動脈がつまったら脳梗塞と呼ばれます。

脳梗塞になると、脳に必要な酸素や栄養素が送られなくなってしまい、脳細胞が障害を負ってしまいます。
また、動脈硬化によって脳の血管がもろくなってしまい、血管が破れて脳内で出血すると止血の働きで血腫と呼ばれる血の塊ができていまいます。
血腫が大きくなると脳の正常な部分を圧迫してしまい、意識障害や半身まひ、視力の低下などさまざまな弊害を引き起こしてしまいます。

糖尿病

健康管理を行う健康な身体では、血液中のブドウ糖はインスリンによって分解されます。
インスリンが正常に分泌されないのが糖尿病。摂取したブドウ糖をうまく分解・吸収できないので、血液中のブドウ糖が増え続けてしまいます。
通常、ブドウ糖を摂取すると血糖値が上がり、血液から細胞の中に吸収されてエネルギーに変換されることで血糖値が下がります。
糖尿病ではこの働きがうまくできないので、血糖値の高い状態が続くのです。

血液中の糖が増えると、血管の細胞内で活性酸素の発生量が増加。
悪玉活性酸素も量産されるので、細胞がどんどん攻撃されてしまいます。そうすると血管が傷んでいき、やがて穴があいてしまうことも。

さらに、悪玉活性酸素は人間のエネルギーを生み出すミトコンドリアも傷つけてしまうので、エネルギーの生成効率が低下してしまいます。
その結果、細胞内に入れなくなったエネルギー源である糖が血管内に増えてしまうのです。

糖尿病は血管内の働きがうまくいっていない病気なので、血管が張り巡らされた人間の身体にとってほかの病気を併発するリスクが高いと言えます。
糖尿病性網膜症によって失明の可能性がうまれたり、糖尿病性腎症になると腎臓機能が低下して人工透析を続けないと生きていけない身体になることも。
糖尿病性神経障害では、指先や足先に痛みやしびれを感じるようになったり自律神経に異常をきたすこともあります。立ちくらみや重度の便秘、勃起不全といった症状も、糖尿病の弊害なのです。

高脂血症

血液中のコレステロールや中性脂肪といった脂肪成分が増加している状態、つまり血液中の脂質異常のことを高脂血症と言います。
高カロリーな食事やアルコールの摂りすぎなど、エネルギーの過剰摂取によって引き起こされますが、運動不足によって消費しきれなかった摂取カロリーが脂肪として体内に蓄えられていることも原因と考えられています。

エネルギーに変換されなかったコレステロールや脂肪は、血管内にどんどん蓄積されていきます。
血中に増えすぎたコレステロールは血管のすきまから内膜に入り込んでいきます。
ここで悪玉活性酸素によって変性したコレステロールを血管の清掃担当であるマクロファージが取り込み、やがて死滅して飛沫細胞に。
増えすぎた飛沫細胞が動脈の内壁を持ちあげることで血流を阻害する動脈硬化も、高脂血症が原因なのです。

まとめ

病気と未来について考える

悪玉活性酸素が大量発生することで血中の糖質や脂質が酸化され、細胞が変性したり正常に機能しなくなってしまいます。
それぞれの細胞が持っている本来の役目を果たせなくなると、エネルギーの代謝も正常に行われず肥満の原因に。その結果血管内の環境が悪化し、人体にさまざまな悪影響=大きな病気を引き起こすのです。